ルーム1 まとめ

  テーマ  平和教育「学」を進めるために必要なことは何か
【平和教育の問題は何? ・・・ 各問題に平和教育学は答えられるか】
 平和教育において教師の熱い思いに、生徒が付いてきてくれない。
 学校現場では○○教育が多くて、教師に時間がない。また調査報告の種類が多すぎる。
 鹿児島では観光としての戦争遺跡や平和教育になっている。
 平和博物館の展示内容に対して、偏向との批判が起きるときがある。平和博物館の展示は外部からの運 営資金により左右される。
 iEARN(アイアーン)に参加してくれる、または応募する学校が減っている。

平和教育学の課題
 平和教育の体系化が必要。関連する教育領域間で連系を付けるにはどうすれば良いか
 平和教育に関心を持つ各研究者の教育領域が異なり、異なる研究方法を持っている。
 平和教育研究については多様な考えの並立があるべきで、それが整理されて、体系づけられる。
 平和教育が「内容」から「方法」へとシフトしていくとの考えに対して、疑問もある。方法が偏重されているのではないか、例えばワークショップが着目されすぎている。
 平和教育において、内容理解の深化のために「方法」が使われるべきで、新規の方法のために「内容」の理解が疎かになってはならない。子どもが学ぶ際に、内容をしっかり把握した上で、議論なりワークショップが成り立つ。

コメント
 平和学会「平和教育プロジェクト委員会」の研究成果である『平和創造のための新たな平和教育』において、学問的裏づけが弱いのでは。各実践内容について、その領域の専門家がもっとコミットするべきでは。
 1974年の「ユネスコ国際理解教育勧告」の改訂作業がユネスコで協議されている。当時の評価は低かった。ユネスコスクールは統計数が多いだけで、現場での実態が伴っていないと批判がある。
 平和教育学はプラットフォーム(車台、フレーム)の一つと考えられる。
 平和教育学への提案
 平和教育学事典に他の項目を増やす(平和教育の体系化に結びつくか)。
 教科書として、教育学や教育原理のそれぞれの章で「平和」を関連付ければよい。
振り返りシートから
 海外の平和教育者をお招きして交流の拡大を図りたい。
 平和教育実践の良い部分と、今後の具体的課題とそれへの解決策の提示。
 事典の更新や刊行物など、形にしていく取り組みを進める。
 素朴に話していくことも大切。